2018年10月にカナダでマリファナ(大麻)が合法となったことが世界中のニュースで大きく報じられました。
日本で大麻を所持していると麻薬取締官につかまり刑務所に入れられる立派な犯罪行為となりますが、カナダではそれが合法になったのです。
合法になったということは、マリファナはタバコなどと同じようなもので、それほど危険ではないのでしょうか?
日本人でもカナダにいればマリファナを吸っても問題無いのでしょうか。
カナダへ留学に行く日本人の皆さんには、是非知っておいていただきたいカナダのマリファナ事情についてまとめました。
カナダでマリファナが合法化された背景
カナダでは2018年6月に嗜好品としてのマリファナの使用が合法化されることに決まり、同年10月から合法となりました。
マリファナには麻酔のような効果があり痛み止めとして医療で使われることが多く、医療目的のマリファナは2001年に既に合法化しています。
嗜好品としては認められていなかったのですが、それもこの度の決定により合法となりました。
ではなぜカナダではマリファナが合法化されたのでしょうか。
その背景には、多くのカナダ国民が非合法のマリファナを使用していたことがあり、そのせいで高値で取引されるマリファナが犯罪組織の資金源となっていたのです。
犯罪組織の資金源を断絶するために、マリファナの生産から流通、そして消費まで政府が管理するという目的でマリファナは合法化されました。
カナダにおけるマリファナ使用のルール
日本でタバコが20歳以上にならなければ吸えないように、カナダでマリファナを吸うのに年齢の規定はあるのでしょうか。また、他にもルールがあるのでしょうか。
国としては18歳以上になっていればマリファナを使用して良いとされています。
ただし、マリファナに関するルールは州ごとに細かく決められており、19歳以上としている州もあります。
また、使用場所や自宅栽培の可否などについても州ごとにルールが異なります。
販売方法やパッケージのガイドラインも制定されていて、合法だからと言ってマリファナを推進しているわけではないようです。
所持については30gまで、栽培は1家族で4鉢まで、認可を受けていない業者からの購入、いずれも違法となります。
もちろん未成年に販売した場合も違法で、最大14年の禁固刑も課せられます。
マリファナの健康への影響と危険性
麻薬の一種として取り締まられるマリファナですが、健康への影響や使用するリスクはどれほどのものなのでしょうか。
マリファナを吸うことにより、次の症状が現れる可能性があります。
・食欲が増す
・口が乾く
・景色が鮮やかに見える
・音に対して敏感になる
・幻覚や幻聴
これだけ見るとやはり麻薬なんだな、と実感します。
幻覚や幻聴は常習的に使用した場合に現れやすくなります。
日本人は使用も所持もNG!大麻取締法はカナダでも有効
カナダではマリファナが合法となりましたが、ここで気を付けなくてはならないことがあります。
それは、日本人は例えカナダであってもマリファナを使用してはならないということです。
日本以外の土地にいても、日本国籍を有している限り、大麻取締法は有効になる可能性があります。
マリファナが合法のカナダにいるから大丈夫、ということにはなりません。
大麻取締法では使用だけでなく、所持することも禁じられています。
うっかり知人から預かってしまったということがないように十分に気を付けましょう。
留学先で誘われる可能性は?
では実際にカナダに留学している最中に、マリファナと接触するような機会はあるのでしょうか。
マリファナが合法化した背景としても説明しましたが、カナダは以前からマリファナが多くのカナダ人に使用されていたためにこれを合法化することとなりました。
それだけマリファナの流通は多く、ポピュラーだということです。
当然留学先でも「一緒に吸ってみない?」と声をかけられる可能性があります。
また「タバコだよ」と言われて吸ってしまったら実はマリファナだったというリスクも考えられます。
万が一にもマリファナには手を出さないよう、細心の注意を払ってください。
もし誘われたら
「前に吸ったけど気分が悪くなってはいちゃった」
「いや、私は吸わない」
と冗談のようにいったり、人によってははっきりと断るようにしましょう。
マリファナ入りのお菓子に注意!うっかり買わないようにチェック
マリファナには手を出さないように気を付けていても、うっかりマリファナを日本に持ち込んでしまうリスクも隠れています。
それがマリファナ入りお菓子です。
カナダでマリファナが合法化したことにより、キャンディーなどのお菓子にマリファナを配合したものが出回っています。
このお菓子をマリファナ入りだと知らずにうっかり日本に持ち込んでしまえば、大麻所持ですぐに捕まります。
お土産を買う際には十分注意しましょう。また、人からもらったものに関してもしっかりと成分を確認することをおすすめします。
最後に
カナダに留学へ行く際に気を付けたいのが、2018年に合法化されたマリファナです。
日本人でいる限りは、例え合法化されたカナダであってもマリファナに手を出してはなりません。
海外で暮らすと、異文化にも触れ、気持ちも開放的になり、つい調子に乗って考え無しの行動をとってしまいそうになりますが、日本人留学生として何のために留学しているのかよく考えて行動しましょう。
留学を素晴らしい思い出と貴重な経験として残せるように、くれぐれも注意を払って羽目を外しすぎることなく、節度を保って異国での生活を楽しみましょう。